OLYMPUS 8mm F1.8のフィッシュアイ補正と、LUMIX 7-14mm F4の超広角レンズを比較レビュー

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Category: カメラ, 機材レビュー Tags: ,

オリンパスの魚眼レンズ8mm F1.8 Fisheye PRO

小型軽量ながら魚眼レンズとして誇る世界最高の明るさを誇り星景撮影に人気のレンズですが、 E-M1 mark iiのファームウェア2.0以降フィッシュアイ補正機能が追加され、 8mm対角魚眼以外にも35mm換算、11mm、14mm、18mmの画角に対応しました。 300gのレンズ一本で対角魚眼+11~18mmまでをF1.8の明るさでカバーできるのは世界中探しても8mm F1.8 Fisheyeだけ! ※2019/02/09現在 フィッシュアイ補正はE-M1 mark ii限定の機能です。 小型軽量で明るくて対角魚眼、超広角レンズとしても使えるなんて最高ですね!

フィッシュアイ補正って実際どうなの?

フィッシュアイ補正をざっくり説明すると、魚眼レンズの歪んだ画像をカメラ内のソフトウェア補正で無理やり四隅を引き伸ばして歪み補正を行うことで、超広角レンズのような描写を実現した機能です。 通常では画像の周辺を引き伸ばすと周辺部の画質が著しく劣化するのですが、8mm F1.8 Fisheye PRO場合は画質劣化が思ったより少なく、実用用途にも十分耐えうる画像となります。 というのも、一般的な超広角レンズ自体が周辺~隅にかけての画質はあまり得意ではなく、一方のOLYMPUS 8mm F1.8 Fisheyeは魚眼レンズなのにレンズの中心~周辺部の解像度が抜群に優れているため、四隅の引き伸ばしても耐えられるんです! 8mm F1.8 Fisheyeだからこそできる機能ですね。 「もしかしたらこれ一本あれば超広角レンズいらないんじゃない?」 と感じるぐらい夢のある機能ですが、動画撮影ができなかったり、RAWにフィッシュアイ補正の画像が反映されない等の機能的な制限や 被写体によっては苦手なものもあるため割り切りが必要です。

フィッシュアイ補正と超広角レンズを比較してみた

長々と文章で説明してもわかりにくいかと思いますので、 同じぐらいのサイズ感で超広角レンズとして人気の高いLUMIX 7-14mm F4と比較検証してみましたのでご確認ください。 ※ピント部はすべて赤い「VEAM」の看板に合わせています。

遠景比較元画像

魚眼(フィッシュアイ補正前)

OLYMPUS 8mm F1.8 フィッシュアイ補正 (35mm換算 11mm相当/F4)

左OLYMPUS 8mm F1.8 フィッシュアイ補正(35mm換算 14mm F4相当) 右Panasonic 7-14mm F4 (35mm換算 14mm F4相当)

左OLYMPUS 8mm F1.8 フィッシュアイ補正(18mm F4相当) 右Panasonic 7-14mm F4 (18mm F4相当)

等倍切り抜き

  • 中心部 (線路周辺)
  • 周辺部 (VEAM等の看板周辺)
  • 隅部 (左下の隅)
として撮影比較を行っております。 「VEAM」と書かれた赤い看板でピント合わせを行っています。

8mmF1.8フィッシュアイ補正中心部比較

OLYMPUS 8mm F1.8 Fisheye PRO LUMIX G VARIO 7-14mm F4
OLYMPUS 8mm F1.8 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F2.8 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F4 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F4 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F5.6 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F5.6 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F8 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F8 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F11 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F11 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F16 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F16 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F22 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F22 (35mm換算14mm相当)
中心部は全体的にOLYMPUS 8mm F1.8 Fisheye PROのほうが魚眼補正を使用しても解像度が高い。 しかしJPEG撮って出しのためか、ややシャープがかかっているようにも感じる。 OLYMPUS 8mm F1.8 Fisheye PROはF1.8-F16までが解像度が高く、 LUMIX 7-14mm F4はF4-F11までが解像感が高く、F16を超えたあたりから一気に解像感が落ちる。 中心部の画質は8mm F1.8が魚眼補正を効かせても圧倒していた。

周辺部比較

OLYMPUS 8mm F1.8 Fisheye PRO LUMIX G VARIO 7-14mm F4
OLYMPUS 8mm F1.8 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F2.8 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F4 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F4 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F5.6 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F5.6 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F8 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F8 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F11 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F11 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F16 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F16 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F22 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F22 (35mm換算14mm相当)
周辺部の違いは木や草の部分を見ていただくと違いがわかりやすいです。 全体的にわずかだが、LUMIX 7-14mm F4が良好。 OLYMPUS 8mm F1.8は全体的にざらつきが有り輪郭部の線が太く感じる。 F1.8-F8まで健闘しているが、F11から木の枝がうまく解像できず、雪の部分ににじみが強く出ています。 ソフトウェアでアンシャープマスクをかけたような状態けれども、等倍鑑賞が趣味な奇異なユーザー以外は全く許容範囲だと感じられます。

隅部比較

OLYMPUS 8mm F1.8 Fisheye PRO LUMIX G VARIO 7-14mm F4
OLYMPUS 8mm F1.8 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F2.8 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F4 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F4 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F5.6 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F5.6 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F8 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F8 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F11 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F11 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F16 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F16 (35mm換算14mm相当)
OLYMPUS 8mm F22 フィッシュアイ補正 (35mm換算14mm相当) Panasonic 7-14mm F22 (35mm換算14mm相当)
7-14mm F4は遠景にピントを合わせていたためか、F5.6までうまく解像しませんでしたが、F8から劇的に改善しF16まで良好な解像感を保ちました。 対する8mm F1.8 FisheyeはF2.8からF8まで良好な解像度を保ち、F22まで緩やかに落ちていきました。 ソフト的にフィッシュアイ補正を行っているにもかかわらず、超広角レンズに引けを取らないのは称賛モノです!

その他比較

OLYMPUS 8mm F1.8 Fisheye PRO LUMIX G VARIO 7-14mm F4
ボケ味(14mm相当 F4) 8mmF1.8は中心に向かってボケが流れているように見える。
周辺部ボケ 8mmF1.8は玉ボケが楕円形になる。
ゴースト・周辺減光2 7-14mmは目立つ紫のゴーストが発生 8mm F1.8は逆光耐性が頗る良い。※7-14mmはPanasonic系ボディであればゴーストが乗りにくい
ゴースト・周辺減光2 (換算14mm相当 F4)
近距離撮影F4
近距離撮影F8
近距離撮影の場合は7-14mm F4のほうが自然な写りをします。 8mm F1.8はソフトウェアで歪みを補正しているだけなので、近接撮影では粗が目立ちやすくボケ味がモーションブラーがかかったようになってしまうのが難点。 また、周辺部は玉ボケ等の光源も歪んで楕円形になってしまうため夜景やイルミネーション等の点光源・玉ボケのある撮影には不向き。 ※フィッシュアイ補正を使わない魚眼のままの状態であれば8mm F1.8でもきれいに玉ボケが出ます。

フィッシュアイ補正のメリット・デメリット

[メリット]
  • 300gの小型軽量のレンズ一本で、対角魚眼、11mm~18mmまでをF1.8の明るさでカバーできる
  • 遠景で写真撮影であれば7-14mm F4と謙遜のない働きをする。むしろ解像度は8mm F1.8が上に感じる。
[デメリット]
  • 次の機能が使えない。 連写 / コンティニュアスAF (C-AF) / AFターゲット (グループターゲット、オールターゲット) / 動画撮影 / デジタルシフト撮影 / ハイレゾショット / ブラケット撮影 / ライブバルブ / ライブタイム /ライブコンポジット / HDR撮影 / 多重露出撮影 / RAW記録 (※) / アートフィルター (※)RAWで保存はできるが、RAWでファイルにはフィッシュアイ補正が効かない。
  • 玉ボケ、街頭等の光源が歪む。
  • 近景の写真で周辺部の画質低下が著しい。
  • むやみにボディを変えられなくなる(フィッシュアイ補正が使える機種が限られるため)

総評

超広角レンズを使用する用途で比較的に多いのが、長時間露光、星景写真、室内写真、動画撮影ですが、これらはフィッシュアイ補正ではなかなか上手く撮ることはできません。 長時間露光はライブコンポジットが使えたほうが便利だし、ライブコンポジットを使わずに撮影したところでフィッシュアイ補正で点光源が楕円になるなど気になる点が多いです。 室内写真も慣れている人であればRAWやHDR撮影して色調補正を行うことが稀にありますがそれらも使えません。 動画撮影中にもフィッシュアイ補正が使用できないため魚眼ムービーとなってしまいます。 僕自身、「8mm F1.8でフィッシュアイ補正を使えば超広角レンズ不要になるんじゃない?」と思って購入したのですが、今の段階ではフィッシュアイ補正は超広角レンズの代わりにはなりません。 あくまで8mm F1.8 Fisheyeは魚眼レンズなので、明るい魚眼レンズが欲しい方でなければ購入する必要は無いでしょう。 魚眼レンズ買ったらおまけで「少し癖のある広角レンズがついてきた」と思うぐらいがちょうどいいです。 こんな人におすすめ! ・魚眼、超広角ともに好きな方で2本持ち歩きたくない人には特におすすめ! ・周辺画質に妥協できる。 こんな人には向いてない ・ビデオ撮影を行う ・RAW現像を行いたい ・超広角レンズを使った長時間露光を行いたい とはいえ、フィッシュアイ補正は割り切って使う分には非常に良い機能です。 ご利用は計画的に!

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